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こだわらないこと。がこだわりです。
個人的には、ディレクション業務より現場で実際に制作することが好きです。なので、上流工程は代理店におまかせして、制作だけで参加させてもらうことがよくあります。
制作するときいつも気をつけているのは、自分がデザインしたモノにはこだわらない、囚われない、ということです。
クライアントの見据えるゴールを実現するためにデザインを落とし込む
ことが、デザイナーの至上命令だと思います。なので、そのためのデザイン修正はあってしかるべきですね。ただこれは、クライアントに言われたとおりにやる、というのとはちょっとちがうと思います。クライアントは素人です。
たぶん、こんなやりとりがあったんだろうなということがありました。
- クライアントA氏:「ここ、もっと強調したいから赤い太字にして。」
- ディレクターB氏:「それはちょっとデザインがばらばらになるので。。」
- クライアントA氏:「デザインなんかどうでもいいの。強調したいの。」
- ディレクターB氏:「。。。はい。」
状況を整理すると
- クライアントA氏は某大手企業の一部署の担当者
- 自分の部署のことは任されているが、他の部署については権限なし
- A氏の部署の「売り」をもっと強調したい
- 赤い色で太字なら目立つだろうと思っている
ここまではなにも問題はありません。ただクライアントA氏は、自分の所属する部には30を超える課があり、同じフォーマットのデザインで構成されていることを知らなかったんですね。
こういう修正依頼がクライアントから来てるとディレクターB氏に聞いたときに、たしかに「この項目だけ赤い太字にするとデザインがばらばらになる。」と言いました。
「(クライアントA氏の課の)この項目だけ赤い太字にすると(他の課とくらべて)デザインがばらばらになる(のでユーザが混乱します。他の課の担当者に確認してもらってください。それから対応します)。」と言ったんですが、括弧の中身が全部抜けてたみたいなので、とうぜんクライアントA氏からは「デザインなんかどうでもいいの。強調したいの。」と、言われたそうです。
その後、ディレクターB氏にもう一度説明し、クライアントA氏に納得していただいたみたいです。
この件で、こまったなーと思ったことは、デザインを修正する作業そのものではありません。
- ディレクターB氏とコミュニケーションが取れていなかったこと
- ディレクターB氏が、クライアントが言うことは絶対。と思っていたこと
が、問題だったんじゃないかなと思います。
ディレクターのいちばんの仕事は、クライアントを教育することです。
こんなことは、もともと制作現場に降ろしてくるような内容じゃなくて、上流で処理することです。
クライアントは素人ですから、Webのこと、デザインのこと、なにも知りません。
自分自身、現場とクライアントの間に立ったときは、コミュニケーション不足がいろんな問題を引き起こすと実感させられた出来事だったので、今後気をつけなきゃと思っています。



